公益社団法人
畜産技術協会


平成11年度新家畜資源利用開発調査研究事業、実験動物資源利用開発調査研究委託事業報告書
ウサギ・ブタの実験動物としての利用
平成12年度3月 (社)日本実験動物協会 A4判83頁


 
 
概 要
生命科学領域の研究施設におけるウサギ・ブタの利用、供給の現状を、使用状況のアンケート調査、生産利用施設の聞き取り調査、希望する施設でのモデル試験によって調査した。アンケートは、716件発送し、411件(57.4%)が回収(ウサギ408件、ブタ410件)された。ウサギは、408件中82.3%がNZW、JW、NIBSなどの系統を研究に利用していたが、その55.9%の施設で減少がみられた。目的は、薬理、免疫、安全性などの試験が多かったが、腰抜け、アイランドスキン、尿石、下痢などが問題点であった。将来は、SPF化、小型化、TGなどの疾患モデル化などの要望が多かった。ブタでは、410件中132件(32.2%、丸ごと使用89、臓器のみ21、両者利用22)で、ゲッチンゲン、ユカタン系、家畜ブタとそれらの仔豚を臨床医学の研究に使用しており、その53%の施設で年間1〜100頭の使用であった。臓器は、皮膚、肝、腎、血管などが、臓器移植、薬理、循環系などの研究に利用されていた。問題点は、入手の困難性、飼育施設、飼養管理、実験技術者の不足などであった。生産利用の実態は、生産施設4ヵ所、利用施設3ヵ所について聞き取り調査を行なった。生産施設では、需要の不安定による生産予測不能が難点で、SPF化、小型化、遺伝的統御が問題であった。利用施設では、飼育設備、実験技術者、価格が問題で、将来は、安価で小型化、SPF化、疾患モデル化などが要望された。モデル試験は、ウサギ8施設で110頭、ブタ11施設で46頭がそれぞれ臨床医学領域の研究に使われており、その詳細が記録されてた。
 
構 成
 1.ウサギ・ブタの需要動向調査
 2.ブタの生産使用実態調査
 3.モデル試験
 4.まとめ
 5.参考資料
   ウサギモデル試験
   小型ブタモデル試験
 


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