熱帯地域の発展途上国における家畜飼料として比較的安価で安定的に利用できるサイレージの生産・調製・利用について、現地で畜産技術の指導に当たる技術者等が現場で実際にサイレージの調製・利用の執務に活用できる手引書である。事例としての写真や図解が多く載せられている。1)まず熱帯地域における貯蔵資料の重要性が述べられ、その後に技術的な項目についての説明が記載されている。2)技術的な項目としてまずサイレージが出来る原理として、サイレージ発酵の過程が説明されている。3)サイレージの材料として熱帯地域で利用できる牧草、飼料作物、わら類、農産副産物等が挙げられている.4)サイロの種類としてスッタクサイロ、バンカーサイロ、トレンチサイロ、プラスチックバックサイロ、ヘンスサイロについて、それぞれのサイロの特徴とサイロに必要な資材等が記載されている。5)サイロの大きさ。10頭の乳牛を飼養するときの、サイレージの1日給与量、給与日数に対応して必要となるサイロの大きさが示されている。6)サイロの適切な設置場所と設置方法が記載されている。7)サイレージの調製のための作業手順が詰め込み材料の準備段階から、詰込、踏圧、添加物、密封方法、鼠・鳥・犬害等の防止方法について記載されている。8)サイレージの給与法と給与時の注意点として、サイレージの飼料分析によって飼料成分の把握すること、サイレージの変敗等に対する注意が記載されている。9)出来上がったサイレージの品質の見分け方が色、香、味、触感面から示されているが、特に現場での簡便な見分け方が示されている。10)サイレージの品質を低下させる二次発酵の防止方法が記載されている。11)地下式サイロでおき易い人的事故(酸欠等)の防止法が記載されている。12)熱帯地域でのサイレージ調製利用の事例が写真で示されている。13)参考として先進的なサイレージ調製利用の事例が記載されている。14)付録として稲わら等の尿素処理の方法が示されている。
なお、現地での活用の利便性を考慮して本手引きの英語版が添付されている。
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1.熱帯地域における乾季の飼料不足と貯蔵飼料の重要性
2.サイレージの原理
3.サイレージ調製用の主要な原料類
4.サイロの種類(10頭程度の小規模経営向け)
5.サイロの大きさ
6.サイロの設置場所と設置方法
7.サイレージの調製技術
8.サイレージの給与法及び注意点
9.サイレージの品質の見分け方
10.二次発酵の防止
11.サイロ作業の事故防止
12.熱帯地域等でのサイレージ調製利用の事例
13.先進的なサイレージ調製利用の事例
14.付録 稲わらの尿素処理 |
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