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2001年12月WTO事務局に提出された提案であり、WTO農業交渉に当たっての日本政府の基本的な考え方を取りまとめたものである。この提案を作成するに当たってアジア、アフリカ、ラテンアメリカ、欧州等、様々な国・地域を訪問して関係者と意見を交換し、日本国内においても農業生産者、消費者を始め様々の立場の人々との対話を行いそこに出された意見を勘案して作成されたものである。この提案は行き過ぎた貿易至上主義へのアンチテーゼとしての提案だと述べられている。この提案の根底にある理念は「多様な農業の共存」であり、基本的な姿勢は1)農業の多面的機能への配慮 2)食料安全保障の確保 3)農産物輸出国と輸入国に適用されるルールの不均衡の是正 4)開発途上国への配慮 5)消費者・市民社会の関心への配慮の5点にある。この基本的な姿勢を基に具体的には7つの事項についての提案を行っている。提案の1は交渉に際しての基本的重要事項である。提案の2は市場アクセスに関する提案で関税水準、アクセス数量、セーフガードについての提案である。提案の3は国内支持に関する提案で国内支持に関する規律、国内支持水準についての提案である。提案の4は輸出規制についての提案である。提案の5は国家貿易に関する提案である。提案の6は開発途上国への配慮についての提案である。提案の7は消費者・市民社会の関心への対応についての提案である。それぞれの提案について提案のポイント、提案を裏付けるための資料が記載されている。なおこれらの提案のほかに農業交渉の進め方として一括受諾方式の下に実施・妥結されるべきであるとする進め方の提案もされている。
上記のほかに日本の提案をより詳細に説明するための資料、WTO農業交渉関連用語、WTO農業交渉日本提案提出までの経緯、WTO農業交渉日本提案の決定に当たって(平成12年12月8日農林水産大臣談話)、WTO農業交渉日本提案などの資料が附記されている。 |
1.WTO農業交渉日本提案の概要
2.多様な農業の共存のために追及する5つのポイント
3.WTO農業交渉日本提案の各論点について
1)交渉に際しての基本的重要事項
2)市場アクセス
3)国内支持
4)輸出規制
5)国家貿易
6)開発途上国への配慮
7)消費者・市民社会の関心への対応
4.[WTO農業交渉日本提案]の詳細説明ペーパーの概要について
5.WTO農業交渉関連用語
6.WTO農業交渉日本提案提出までの経緯
7.WTO農業交渉日本提案の決定に当たって
8.WTO農業交渉日本提案
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