 |
本報告書は、日本中央競馬会の畜産振興資金による助成事業「世界貿易機関次期交渉緊急対古事業」の一環として平成12年度から実施しているr農林水産物貿易の発展が畜産的・林業的土地利用に与える影響の国際比較に関する調査研究事業」の平成13年度の報告書である。
農林畜産物の貿易の拡大は、輸入国と輸出国の土地利用構造を変化させ、それによって各国の環境にさまざまな影轡を与えている。本調査研究は、このような林産物や畜産物貿易の進展が輸出国における土地利用構造の変化、さらにその変化を通じて貿易が輸出国の環境、地域社会に与えている諸影響1問題点などを現地調査を通じて明らかし、今後の農林産物貿易交渉等に役立つ情報提供するとともに、国内の農林業の振興や適切な土地管理のために参考となる情報を提供することを目的に、平成13年度に、カナダ、ロシア、ラトビア、ニュージランドおよびオーストラリアについて現地調査を行ったものである。
報告書は5章で構成されており、各章の報告内容の大目次は以下の通りである。
第T章 カナダ、ケベック州における木材生産、木材貿易および森林政策の展開:
1. ケベック州の森林、2. ケベック州林産業の歴史的系譜、3. 紙・パルプ産業の動向、4. 製材業の動向、5. 木質ボード産業、6.
森林所有と林業生産の概況、7. 州有林における木材生産の現状、8. 州政府による森林政策の歴史的系譜、9. 1986森林法、10.
1986森林法の評価と2000年の森林法改正、11. スタンページの決定法、12. 年間許容伐採量(AAC)の決定法、13. ケベック州森林政策、林産業に対する先住民からの批判
第U章 ロシア極東及び東シベリヤ地域における木材生産が地域環境と社会に与える影響:
はじめに、1. ロシアの森林資源および森林利用の状況、2. 森林・林業に関する法律と森林管理機構、3. 林業の動向、4. 木材産業および木材流通の動向、5.
林産物貿易の状況
第V章 林産物貿易自由化によるラトビアの森林・林業への影響:
1. はじめに、2. ラトビアの概況、3. 農業政策と農業の現状、5. 森林政策と森林管理機構、6. 林産業の現状、7. おわりに〜ラトビアにおける自由化による森林、林業への影響
第W章 ニュージランドにおける農林畜産物の貿易拡大が土地利用と環境に与えた影響:
1. 概況、2. 農畜林産物の生産・貿易動向、3. 森林資源と人工造林の動向、4. 天然林に対する伐採規制の強化
第X章 オーストラリアにおける農林畜産物の貿易拡大が土地利用と環境に与えた影響:
1. 概況、2. 農畜林産物の生産と貿易動向、3. 農畜林産物貿易の拡大が土地利用と地域住民に与えた影響〜チップ輸出の事例を中心に |
第T章 カナダ、ケベック州における木材生産、木材貿易および森林政策の展開(根本 昌彦)
第U章 ロシア極東及び東シベリヤ地域における木材生産が地域環境と社会に与える影響(駒木 貴彰)
第V章 林産物貿易自由化によるラトビアの森林・林業への影響(堀 靖人)
第W章 ニュージランドにおける農林畜産物の貿易拡大が土地利用と環境に与えた影響(柳幸 広登)
第X章 オーストラリアにおける農林畜産物の貿易拡大が土地利用と環境に与えた影響(柳幸 広登) |
|