公益社団法人
畜産技術協会


平成21年度畜産をめぐる国際問題等対応調査支援事業
米国農務省2018年農業予測
平成22年1月(社)畜産技術協会


概 要

  本資料は、米国農務省世界農業観測局主席エコノミスト課刊行の「米国農務省2018年農業予測(USDA Agricultural Projections to 2018)」から畜産関連の長期予測に加え、近年、世界的なバイオエタノール生産原料としての需要が高まり、食料や家畜飼料との競合が注目されているトウモロコシの長期予測を中心に抜粋して、翻訳したものである。

  この報告に提示されているシナリオは、将来についての米国農務省の見通しを示したものではなく、むしろ現行の農業法規と外部の諸条件について、特定の仮定が継続した場合において、何が起こるかを予測するための条件付きのシナリオを示したものである。

  また、予測はマクロ経済、政策、天候、国際的な開発に関する一定の仮定を基になされているが、異常気象、植物や家畜の疾病がこれまで以上に発生がないこと、あるいは地球規模の需給に影響するその他の要因によって何等の衝撃を受けないということを前提にしている。

  この長期予測報告書は、特集記事として@2008年農業法の要約、A世界経済の景気低迷、B減速が予想されるトウモロコシを原料とするエタノール生産、Cバイオ燃料原料に対する世界の需要といった内容が盛り込まれており、2018年までの農業部門の予測を行ったものである。予測は、農産物、農業貿易、農業所得及び食料品価格等の総合的な指標を対象に行われている。

  最近における農業部門の予測は、世界的な経済不況と米国の景気後退への調整を反映しており、特に、畜産部門では2007年〜2008年に見られた家畜の飼料価格の高騰に対する調整が、今後、数年にわたって継続すると見られている。

  世界農業の長期的な発展は、特に、米国とEUにおけるバイオ燃料に対する需要の継続の影響を受けており、米国のトウモロコシを原料とするエタノール生産の増加は減速するものと見込まれているが、エタノールに対する需要は依然として高いことから、農業部門全体として、生産、利用及び農産物価格に影響を及ぼしている。

  米国における農・畜産物の生産、価格、貿易の動向は、世界の農産物市場に影響するところが大きいため、多くの関係者が注目しているところであり、一定の前提条件の下で米国農務省が農業部門の長期予測をした本報告書は、極めて有益な情報を提供するものである。

 
構 成

まえがき

要約

農務省長期予測の利用者への注記

長期予測に関する照会先

謝辞

序文

仮定の概要と意味

マクロ経済の仮定

作物

畜産

農産物貿易

畜産物貿易

表一覧


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