公益社団法人
畜産技術協会


平成9年度畜産技術協力推進事業報告書
ボリヴィア共和国特用家畜
(リャマとアルパカ)現地調査報告書
平成10年3月 (社)畜産技術協会 A4版63頁


 
概 要
 ボリヴィアは南米大陸のほぼ中央の内陸高原に位置し、101万平方km(日本の約3倍)の国土、約741万の人口(農業人口は41%)をもつ共和国である。耕地は国土の2.2%(永年草地、森林はそれぞれその24.1%、52.8%)で、ジャガイモ、キヌア、コムギ、トウモロコシなどを作り、それに畜産という伝統的な自給農業の国である。飼養家畜は、牛600万頭(内乳用牛28万頭)、羊788万頭、豚240万頭、山羊150万頭、鶏5600万羽(内卵用鶏200万羽)、リャマ160万頭、アルパカ18万頭である。この中でリャマ、アルパカ、山羊の50%、羊の70%は高原地帯で飼養されている。
 特用家畜としては毛と肉を生産するラクダ科(カメリドス)のアルパカ、リャマと食用のテンジクネズミ科のモルモット(クイ)を取り上げた。毛の生産は、羊2949t、リャマに79t、アルパカ151tの計4379tで、ラクダ科の毛は全体の33%を占める。肉の生産は、牛肉139596メートルトン(TM)、羊肉13794TM、リャマ2029TM、アルパカ173TMで、カメリドスの肉は全体の1%である。カメリドスの毛は重要な畜産物なので、リャマの毛色ビクーニャの家畜化、カメリドスの種間雑種作出などについて研究が進められている。将来に向けては、遺伝資源としての保存、生産形質の改良、繁殖・栄養・飼養管理などが重要問題である。クイについては、利用形質の改良が重要問題である。
 畜産一般としては、(1)肉用牛、乳牛ともに在来種、交雑種が主に飼養されているので、その能力の改良、(2)鶏についても同様に能力の改良が将来の課題である。
 
構 成
1.特用家畜調査団の派遣
2.ボリヴィアの現状
3.特用家畜の調査
4.畜産一般


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