公益社団法人
畜産技術協会


平成10年度国際防疫及び畜産技術協力推進事業報告書
エル・サルバドル共和国畜産事情調査報告書
平成11年3月 (社)畜産技術協会、A4版81頁


 
概 要
 国際防疫および畜産技術協力推進事業の一環としてエル・サルバドル共和国の畜産事情の現地調査を行った。同国は 、中央アメリカ中央部に位置し熱帯サバンナ気候帯に属する21041ku(四国よりやや大)、人口580万人の共和国である。国民総生産(105.8億ドル)の12.9%が農業総生産で、その3割が畜産業(大中家畜からの乳肉生産14〜16%、家禽からの卵肉生産16%)である。牛は乳肉兼用のゼブー系在来種が主で、乳用には近年ヨーロッパ系品種を導入した改良が進められている。農家は2〜20頭を飼養する小規模で自然草地 、農場残査利用の粗放飼育のため牛の生産性は悪く、衛生管理も悪い。豚は在来種を用いた零細規模の粗放飼育が主で あるが、最近ヨーロッパ系品種の三元交接による企業養豚も始められている。養鶏の半数以上は大企業による近代養鶏で生産物は近隣諸国に輸出されているが、残りは零細農家が在来種の粗放飼育で生産物は自家消費にあてられる。 畜産振興には、同国の政策、需要動向を勘案し、生産条件に適した畜種の改良、畜産技術の普及、技術者育成、農家の組織化が必要で、我が国は家畜の改良増殖、衛生管理、飼養管理、生産物の加工流通などの領域での技術協力が課題となる。
 
構 成
1.調査の目的及び調査日程など
2.エル・サルバドル共和国の概要
3.農業の概要
4.畜産の概要
5.畜産振興の課題となる技術協力


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