公益社団法人
畜産技術協会


平成10年度畜産技術協力体制強化事業報告書
ヴェトナム畜産技術協力現地調査報告書
平成11年3月 (社)畜産技術協会 A4版144頁


 
概 要
 我が国の技術協力の円滑な推進と効率的な展開をはかるためには、国際機関や他の先進諸国による技術協力の内容と成果を調査し、研究することは極めて重要なことである。このような視点から、ヴェトナムの畜産開発にかかる国際機関や先進諸国の技術協力の展開状況などを調査検討するために、平成10年8月、調査チーム(総括:林 茂昭氏・畜産技術協会)がヴェトナムに派遣された。本報告書は、その調査結果をまとめたものである。
 調査は、まずヴェトナム畜産の現況と課題について関係者から聞き取り(認識調査)を行い、先進諸国の技術支援のプロジェクトとして、酪農プロジェクト:ハノイ市郊外(ベルギー)、養豚プロジェクト:ホーチーミン市(オランダ)のほか、ドイツ(GTZ)の技術協力―専門家の訓練など―、ギリシアの酪農NGO支援、オーストラリアとの合弁による乳業や養豚プロジェクトなどが紹介されている。国際機関などによるものとしては、UNDP、FAOによる幅広い技術協力の諸事業や世界銀行およびアジア開発銀行による農村開発や基盤整備にかかるプロジェクトの展開が述べられている。またこれらの外国援助事業の内容とともに、日本の技術協力にあたっての参考とすべき所感があげられている。
 現地調査を通じて収集された資料として、UNDP/FAOが関係した各種のプロジェクトの報告書や評価資料、ベルギーのプロジェクトの実施合意文書、その他統計類など、技術協力の実施にあたり参考となる貴重なものが含まれている。これらを踏まえて、我が国の技術協力にあたって考慮すべき事柄が提起されているが、@移転対象技術をどう考えるか、A施設、器具、機材の選定にあたって、B技術プロジェクトと融資事業などとの関連、C専門家の任期をめぐって、Dアドバイザーの必要性などが具体的にあげられている。
 ヴェトナムの政府当局、畜産関連の公社や研究所などの活動状況や日本への要望、調査所感も興味ある内容となっている。
 
構 成
1.ヴェトナム畜産の現況と課題
2.先進諸国、国際機関などによる技術支援などの概況
3.畜産関係の諸機関、施設の現況と海外からの技術支援の状況
付:収集した参考文献・資料


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