公益社団法人
畜産技術協会


平成16年度畜産技術協力総合支援事業
畜産分野における国別援助計画基礎資料 モンゴル編
平成17年3月(社)畜産技術協会


概 要
 本資料は、「畜産技術協力総合支援事業」の一環として実施された畜産分野における援助計画を効率的・効果的に実施するために作成された国別援助計画基礎資料のモンゴル編である。この資料は、平成12年度:インドネシア、平成13年度:ベトナム、平成14年度:カンボジア、平成15年度ラオスに続いて作成されたものである。
 本資料は、5章構成になっており、第T章で国別援助計画基礎資料作成検討委員会の設置と開催の経緯について述べており、第U章ではモンゴルの自然条件、社会条件、政治、経済との概況、第V章では農牧業、林業・水産業、第W章では畜産について取り纏めてあり、第X章で今後の課題が整備されている。
 近年モンゴルでは旱魃・ゾド(雪害)が連続して発生していることや市場経済体制においてモンゴルの基幹産業である農牧業は生産性を高めることが求められていることなどを背景に、農牧業分野の最も基本となる政策が改定された。この政策は2015年までの長期的な政策であり、2003年6月18日に国会で決議された。その内容は、農牧業生産を強化し、生産性を高めること、食料品の品質・安全性の向上、自然のりスクを防ぐこと等を目指し、食肉・乳・小麦・バレイショ・野菜の自給率を向上させることなどを目標としている。また、遊牧形態や半定住形態による生産性の高い牧畜および作物生産の実現を掲げている。
 モンゴル国の畜産分野における問題としては、@ゾド問題とゾド被害に対する軽減対策、A家畜衛生問題、B草地保全と飼料生産利用、C耕種経営との連携と集約化、D畜産物生産流通システムの再構築などがあり、調査結果が取りまとめられている。また、それを受けて畜産開発のための戦略が提案されている。
 本資料では、我が国の協力の今後の方向として以下のように記述している。

・農牧業に携わっている人々が市場経済化で、経済的・環境保全的にかつ持続的に生計を営んで行けるような能力を向上するための支援
・地方での環境問題や貧困問題を解決するために地方のイニシアチブを強化し、自然資源保全、生計手段確保ができるようにする支援
・これらのための技術開発、普及機能の強化、人材育成
・モンゴルの農業大学の強化、畜産研究所の強化、家畜改良センター整備
・地域限定型実証牧場プロジェクト
・加工流通技術改善、農民の組織化による畜産物の付加価値付与のための小企業の育成およびこれらを組織的に行うホルショーなどの協同組合的組織の機能強化
・他国・他機関との協力分担、NGOの活用
 
構 成
I  国別援助計画基礎資料作成検討委員会の設置と開催
II モンゴルの概要
III 農業
IV 畜産
V 今後の課題


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