公益社団法人
畜産技術協会


平成5年度新搾乳システム実用化推進事業海外調査報告書
ドイツ、イギリスおよびオランダにおける
フリーストール・ミルキングパーラーシステムの実態
平成5年12月 (社)畜産技術協会A4版 145頁


 
概 要
我が国の酪農におけるフリーストール・ミルキングパーラー方式(F・P方式)の普及・定着を目指すための資料としてドイツ、イギリスおよびオランダにおけるF・P方式の優良事例を調査した。その結果の概要は次の通りである。(1)ドイツ、イギリスおよびオランダはいずれも出荷乳量割り当てのクオーター制度により生産調整を行っている。(2)ドイツの1戸当たり平均頭数は22.7頭と比較的規模が小さく、高度に機械化した農場は少ない。イギリスの平均頭数は約70頭で規模が大きくパーラーシステムの普及率は75.8%と高い。オランダは近年規模拡大が急速に進み平均40頭で30頭以上飼育農家の70%がパーラー方式を採用している。(3)農家訪問の結果、F・P方式採用にあたっての注意点として、牛群の上手な管理技術、牛を汚さずに飼うこと(敷き料、フリーストールの構造)、施設機械の低コスト化などが大切であることが理解された。(4)F・P方式の採用にあたっては個体識別などによる個体管理が重要。(5)本格的なパーラーシステム導入は60頭以上規模で考えるのが適当と思われた。(6)オランダの研究所では家畜用の電子的個体識別の研究が進んでいる。(7)ロボット搾乳機の開発普及についてはメカニズム的な完成はそう遠くない感じであった。
 
 
構 成

1.調査目的・日程・方法
2.調査結果
3.EC各国の酪農経営の概況
 1)酪農場の訪問調査の結果
 2)試験研究普及機関における活動状況
 3)ロボット搾乳機開発・試用実態
4.考察
5.要約、付表


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