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畜産技術協会では、平成3年度から畜産環境保全開発推進体制整備事業を実施し、そのうち畜産業に起因する湖沼などの水質汚濁に関する調査分析事業を(財)国際湖沼環境委員会に委託している。本事業は、平成3年度から第1期、平成8年度から第2期を実施してきたが、さらに平成11年度からは第3期として調査分析事業の効率的推進を図りつつ、畜産環境保全技術に関する諸問題の総合的な調査・検討、畜産業に起因する湖沼の水質汚染の国内外における実態、関連情報の収集、分析を進めている。平成13年度は南米地域(ブラジル、ウルグアイ)および国内地域(北海道サロマ湖)の湖沼についての水質汚濁の実態調査成績ならびに北海道における家畜糞尿処理技術の実態調査成績を取りまとめて報告書を作成した。 |
本書は次のように構成されている。
第1部 畜産業などに起因する湖沼などの水質汚濁に関わる調査(南米地域)
第1章 ブラジル・パトス湖流域における畜産負荷の現状と対策では、リオ・グランデ・ド・スール(RS)州の畜産活動、パトス湖の水環境、畜産環境対策の実態、RS州の畜産環境汚染防止技術の実態、パトス湖周辺の糞尿対策についての調査分析結果を取りまとめた。
第2章 ウルグァイ・ロチャ湖流域における畜産負荷の現状と対策では、ロチャ湖の概要、ウルグアイの畜産活動の実態、ロチャ湖の水環境の実態と畜産糞尿対策についての調査分析結果を取りまとめた。
第2部 畜産業などに起因する湖沼などの水質汚濁に関わる調査(国内・北海道)
第3章 国内(北海道・サロマ湖)における畜産負荷の現状と対策では、北海道の概要、サロマ湖の概要、北海道の畜産活動の実態、北海道の畜産環境対策の実態について述べ、さらに北海道の畜産環境汚染防止技術について、(1)農家の液肥、堆肥の製造技術、蒸発散方式、ばっき連続投入方式、小清水方式の実情、(2)畜産糞尿を利用したバイオガス・プラント、道内の主要なバイオガス・プラントによるバイオエネルギーの利用状況、別海と湧別における資源循環試験施設の概要、個別型利用施設例として町村牧場の事例などの調査成績を取りまとめた。 |
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