公益社団法人
畜産技術協会


家畜用CTスキャン技術改良及び飼養管理手法開発事業報告書(平成13 〜15年度)
肉用牛遺伝資源活用体制整備事業
平成16年3月 (社)畜産技術協会 A4版 119頁


 
概 要
 わが国の肉用牛経営の持続的発展を図るためには、多様化する生産者及び消費者ニーズに的確に対応した、効率的な家畜改良・増殖体制が重要であり、脂肪交雑などの遺伝的有利性が最大限に発揮される育種戦略の構築が必要となっている。とりわけ、改良期間の大幅短縮、育種コストの大幅削減等に向けた効率的な育種改良手法を開発していくため、DNA育種改良と併せ、X線CTスキャンの精度向上を図り、生体による直接検定を行いながら種畜選抜、飼養管理手法の改善に向けた検討が求められている。
 そこで、畜産技術協会では、平成13年度から平成15年度までの3ヵ年間、日本中央競馬会の特別振興資金助成事業として(財)全国競馬・畜産振興会からの助成を受け、肉用牛遺伝資源活用体制整備事業(CTスキャン技術改良及び飼養管理手法開発事業)を実施した。
 本事業は、平成11年度に肉用家畜育種新技術開発実用化事業で開発し、(独)家畜改良センターに設置したX線CTスキャナーを用いて、家畜の肉質等の高精度な評価を生体段階で行うため、X線CTスキャン技術の改良をするとともに、それを活用した飼養管理手法を開発しようとするものである。
実証試験は、X線CTスキャン技術の改良及び効率的利活用の観点に立ち、2つの角度から実施した。そのひとつは、肉用子牛を経時的に撮影し、筋肉等の面積の変化を追跡することにより飼養管理手法の開発につなげるとともに、このX線CTスキャナーそのものの機械の解析能力を客観的に判定しようという試みと、もうひとつは、獣医学的活用の面から、牛の頭部を撮影した場合の画像解析能力を判定の上、連続的な頭部断面図をベースとした3次元の立体的なアトラスを作成することにより、臨床応用利用的価値を高め、技術の普及啓発を行うという試みである。
 本報告書の取りまとめに際しては、これらの試みにより得られた画像をより多く掲載し、機械の撮影解析能力を紹介した。
 
構 成
実証機本体、コントロール部、収納設備等の外観カラー写真
T X線CTスキャン技術の改良・活用等検討経過
U X線CT施設及び装置の概要と作業手順
V X線CT装置を用いた牛生体撮影実証試験の概要
1 撮影位置特定試験
2 適正撮影条件検証試験
3 牛不動体及び屍体撮影試験
4 筋肉・脂肪の経時的変化追跡試験
5 CT画像と枝肉切開面写真の面積比較
W 成牛頭部画像の構造的特徴解説
1 アトラス作成にあたって
(緒言、施設及び装置の概要、材料及び方法、結果、考察、参考文献) 
2 アトラス
X 考察

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