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特用家畜については、国民食生活の多様化に伴う多様な食材の提供及び地域特産物の供給による中山間地域の活性化という観点から大きな期待が懸けられている。特用家畜等として期待されるダチョウ、シカ、アヒル等や高品質鶏については、生産母体が零細であることに加え、繁殖性が低く、雌雄鑑別手法及び効率的な肥育技術・増殖普及体制が未確立等、安定的生産及び消費者ニーズに合った品質確保等を図る上で多くの課題を抱えている。
蜜蜂については、近年、重要なみつ源であるレンゲの食害を起こす病虫害の被害が急増し、その生産環境が脅かされる状況にあることから、病虫害に対する効果的な防除技術を早急に確立するとともに、レンゲに代る新たなみつ源の確保を図る必要がある。
このため畜産技術協会は、平成14〜16年度において財団法人全国競馬・畜産振興会からの助成を受けて、国民の食生活の多様化への対応及び地域の特産品の供給による中山間等地域の活性化等に資するため、ダチョウ、みつばち、高品質鶏等の生産・利用に係る技術等を確立するための調査・研究を行うことを目的とする「特用家畜等生産利用技術確立調査研究事業」を実施した。
本事業では、特用家畜等の生産利用技術等の確立に関する検討及びその成果の公表を行うとともに、ダチョウの繁殖性、育雛期の成育向上のための実態調査、飼養管理、孵化技術に関する調査研究、技術マニュアルの作成等、日本シカの効率的な飼養管理技術に関する調査試験の実施、技術マニュアル及びパンフレットの作成等、アヒル、ガチョウ、七面鳥の雌雄鑑別技術マニュアルの作成等、みつ源レンゲの食害を及ぼすアルファルファタコゾウムシの防除のための調査・フィールド実証試験、技術マニュアルの作成及び技術研修会の開催並びに新たなみつ源利用可能性に関する調査試験、みつ源利用マニュアルの作成等、高品質鶏の飼養管理技術に関する調査試験実施、飼養管理マニュアル及び普及啓蒙用のパンフレットの作成並びに技術指導研修等行ない、各々事業の一部を関連団体に委託して実施した。
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はじめに 企画検討委員会委員名簿
1 事業の概要と実施経過
特用家畜等生産利用技術確立調査研究事業の概要
事業実施の経過
2 各畜種毎の事業実施の概要
ダチョウ生産利用技術確立調査研究委託事業((財)日本農業研究所)
シカ生産利用技術確立委託事業(全日本養鹿協会)
鑑別技術開発調査試験事業(社)全日本初生雛鑑別協会は15年10月畜産技術協会と統合)
みつ源確保技術確立委託事業((社)日本養蜂はちみつ協会)
高品質鶏増殖普及体制確立委託事業((社)日本種鶏孵卵協会)
3 今後に期待される役割と課題
ダチョウ産業の現状と今後の課題について(委員・唐澤 豊)
養鹿事業の現状と今後の課題について(委員 関川 三男)
初生雛雌雄鑑別技術の現状と今後の課題について(委員 佐々木 正巳)
高品質鶏増殖普及の現状と今後の課題について(委員 鶴見 昇三) |
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