公益社団法人
畜産技術協会



畜産技術の紹介:羊
子羊毛皮のなめし方
毛皮関係


1.生皮の保存
剥皮した皮は、すぐなめすと作業が容易であるが、生皮を保存する場合には、生皮の肉面にたっぷりと塩を摺り込んで、内側にたたみ涼しい所に保存する(@図)。
2.水浸け(生戻し)
なめし作業の前処理として、塩づけしておいた皮を、生皮の状態に戻す作業である。汚れた毛皮をぬるま湯で良く洗い、毛皮がたっぷり浸かるぬるま湯に1日間つける(A図)。または流水につける(B図)。温度が高過ぎたり、浸ける時間が長過ぎると、脱毛することがあるので要注意。
3.脱脂
なめし作業で最も難しく、大切な作業である。

1)カマボコ台の上に、肉面を上に広げ、せん刀で、肉面の脂肪や肉片を丁寧に取り除く。せん刀の代わりにナタを用いることも出来る(C図)。

 
2)洗剤で良く揉み洗いをする。羊毛の脂肪は取り易いが、肉面に入っている脂肪は除きにくい。洗剤によって乳化した脂肪を、せん刀で押し出す。この作業を2〜3回繰り返す(D図)。もう一度ぬるま湯で洗い流す。
4.なめし(ミョウバンなめし)
なめし液は、水1Lに、ミョウバン25g塩40gの割合で溶かした液を、生皮の重量の約4倍用意する。なめし液に皮を浸ける。初め良く動かしそのあと、肉面を下にしておく。液の温度は、30℃程度が良い(E図)。4日〜7日間、毎日液をかきまぜ上下を入れ替える(7図)。

 
なめしが終わったことを知る方法は、肉面を4つに折って、折り目を強く押し、折り筋が白くなれば出来上がりである(G図)。ミョウバンなめしは水洗いすると、生皮に戻って硬くなるので、そのまま脱水する。その後、毛の面だけを軽く水洗いする。
5.乾燥
毛皮を平な板の上に広げ、周囲を釘で打ちつける。毛皮が乾くと縮むので釘は頭を外にして打つと良い(H図)。風通しのよい日陰で乾かす。
6.加脂
加脂剤は、ヒマシ油15g、中性洗剤10gを良くかきまぜてドロドロにし、水50ccを加えてまぜる。ホルマリン1ccを加えると出来上がった毛皮に若干耐水性が出る。毛皮が半乾きの時に、布等で加脂剤を肉面に満遍なく摺り込む(I図)。
7.伸ばし
乾燥した毛皮の肉面に、霧吹きで少々の水を吹き掛け、肉面と肉面をあわせて一晩置く(J図)。カマボコ台の上に、肉面を上に置き、せん刀で毛皮の中央から外側に向けて皮を伸ばすと、繊維がほぐれて柔らかくなる。また、押し切り刃を使っても柔らかくすることが出来る。この場合、刃を内面にあて、左右にゆっくりこすると柔らかくなる(K図)
8.仕上げ
肉面を軽石かサンドペーパーでこすって仕上げる(L図)。


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